楽しいお話
くりと もりの こもりうた
森の奥の大きな木の穴に、小さなリスのくりが住んでいます。夜になると、くりはいつもふかふかの葉っぱのベッドで丸くなって眠ります。
でも今日の夜は、外からさわさわさわさわと不思議な音が聞こえてきました。くりは耳をぴんと立てて、お母さんに近づきました。「お母さん、あの音は何ですか?」
お母さんは優しく笑って、くりの手を取りました。「一緒に見に行きましょうか」二人は穴からそっと外に出ました。
外に出ると、高い木の枝が風に揺れて、葉っぱ同士がこすれ合う音でした。見上げると、まん丸のお月様と、たくさんの星がきらきら光っています。「あれは森の木たちが、歌っているんですよ」とお母さんが言いました。「夜だけの特別な子守歌です」
くりはその音にじっと耳を澄ませました。さわさわさわさわ。本当に歌のように聞こえてきます。怖くないと分かると、くりの心はすっと軽くなりました。
二人は穴に戻って、葉っぱのベッドに横になりました。遠くから聞こえる森の子守歌を聞きながら、くりはそっと目を閉じました。おやすみ。